共食いする魚人その2
第二回目。以前投稿した「レーンの村の食卓に魚がおいてある」という不思議を追跡調査してみました。
3つのポイントに絞って紐をときます。
- ウェディのもとになった魚
- 共食いする魚の特徴
- 魚人は魚を食べるのか~魚人伝説~
今回は1番・2番について。
【ウェディのこと】
(1)ウェディの生物学的な特徴
元の魚を考える前に、ウェディ族の生物的な特徴を考えてみました。
- 性別がある
- 肌の色に幅がある
- ヒレがある
- 水かきがある
- ヒト型である
こんなところでしょうかね。
(2)行動の特徴
- 泳ぐときはバタ足
- バタフライもできる
- 足を使って走ることができる
- 手で武器を扱ったりと器用に使える
- 座れる
1番についてはのちのち。
実は、3・4・5ができる生物ってすごく少ないです。
ヒト型生物の特徴でもあります。魚からかなり遠ざかった生物といえます。
しかし、魚から遠ざかったものの海イベントのとき彼らはどの種族よりも早く泳ぐことができました。
この泳ぎに何かヒントがあるかもしれません。
【およぎ】
(1)魚の定義
一般的にこんな認識で間違いないでしょう。
ゲーム上で確認できるものでウェディと共通するのは
ヒレがある。
という部分でしょうね。
魚はヒレを自在に使って泳ぐので、
魚の泳ぎ方に焦点をあててみます。
(2)魚には泳ぎ方が4種類
- 基本型───タイのようにからだと尾ビレを左右に振る泳ぎ方。
- 魚雷型───マグロやカツオなどのように尾ビレだけで進む泳ぎ方。
- 漕艇型───エイのように大きな胸ビレを頭のほうから波打つように順番に動かす泳ぎ方。
- 蛇行型───ウナギのようにからだ全体をくねらせる泳ぎ方。
基本はサカナは、尾びれを振りながら泳ぎます。
また泳ぎは、すんでいる場所によって差があります。
海のそこに居る魚(エイ・ヒラメetc)は、漕艇型。
海面近くに住む魚(マグロ・カツオ)などは魚雷型をとるといわれています。
一方、ウェディは顔を水につけたままバタ足(キック)のみで泳ぎます。
@@WEBより拝借。さきざき差し替えの予定@@
*動いているのはこちら
バタフライ泳法によって空中に飛び出ることもあります。
空中に飛び出す際は両足をそろえてドルフィンキックをすることもできることから、ウェディはゆっくり泳ぐために泳ぎを選択している可能性があります。
(3)泳ぎ方から想像する昔のウェディ
ウェディ族の先祖が魚のように尾びれがあったとすると、進化の過程で足が分かれたとき、両足同時に動かすドルフィンキックによる泳法は、ヒレを使った泳ぎを模倣しているので最も自然で無理のない泳ぎであったと思えます。
しかし、身体に負荷がかかり、燃費の悪いこの動きは体力を消耗させます。ウェディの細い身体では長時間の泳ぎが辛そうです。
次第に知能の発達したウェディたちは陸上の動物をとることをおぼえたはずです。わざわざ水中で生活することのなくなったウェディ族は魚の捕食は選択の一つになっていったと思えます。
足を器用に使えるようになった連中は目的に合わせてバタ足を利用するようになったのではないでしょうか。
これがドラクエで反映され、のんびり泳ぐウェディの泳ぎかたになったのではと思います。また、作中では周りの人との社会もあるので恐怖を与える速い動きは控えていた可能性があります。
総合的に考えて「ウェディは泳ぐとき、バタフライ泳法が主流であるが、作中では周りに考慮してバタ足していた」という仮定がでてきました。反面、バタフライは前項の魚の泳ぎのどれにもあてはまらなくなります。
では、ウェディの元の魚とはいったい・・・謎が謎を呼ぶ。
【共食いする魚の特徴】
(1)ウェディの食事から考えるウェディの泳ぎ
泳ぎの選択をウェディがしていたとすれば、ゆっくり泳いでいる間に何をしているかにスポットがあがります。予想されるものは、
- 遊泳
- 捕食対象の観察
- 移動
でしょうかね。
そしてここで、今回のメインテーマにせまります。魚は捕食をするのかどうかですね。
まず、ウェディ族は雑食で知られます。当然のように果物や野菜や動物の肉を食べます。調理もします。
しかし魚で共食いをするものは肉食のものに限られ、魚の中では少数派です。
など。
いずれも肉食の魚の特徴は「歯がある」ということです。
この中で一番姿の似ているサメの泳ぎを考えると、尾びれを利用して推進力を得る泳ぎ方をしています。
よく見るとヒレも
背びれ1・背びれ2・腹ビレ・尻ビレ・尾ビレ
と非常にそっくり。
@@うちのサブ子ちゃん。事務所の都合で顔はだせません@@
これはもう肉食で小魚を食べ、尾びれで泳ぐサメでウェディの元ネタは間違いないでしょう!
といいたいが、
ちょっと待った!あることにふれていなかった。
これが全てをひっくり返すことになります。
(2)ウェディの呼吸
実はウェディは瀕死状態になるとゼエゼエ胸を押さえながら苦しそうにするのです。
肺呼吸だったのです。
頭を水につけたままの泳ぎはなんだったの!?
肺もエラもあるってことなの!?
せっかく泳ぎと食事、ヒレからウェディの元ネタを探り出しと思ったのに、混乱が生じました。
途中からハイギョのように幼少はエラ呼吸で、肺呼吸に進化したという可能性もありますが、ハイギョにはセビレがなくなかなか判断の難しいところであります。
また泳ぎ方も全くことなりハイギョの可能性は低いのではと推測します
肺呼吸をして、肉食で、バタフライもできる・・・
ウェディの泳ぎと食事を考えるほどに謎が深まります。
(3)まとめ
魚の泳ぎがウェディの泳ぎと共通する部分が少ないとすると、他の海洋生物の可能性があります。ここまで言うと、勘のいいひとはもうわかると思います。
そして、最初にこれをだせよという方もいるかもしれませんが、例外はつぶさないといけないと思ったわけでこんな雑記になってしまったことをお詫びします。
実は、今まででわかったことをまとめるとある生物が浮かび上がってくるんです。
- 肺呼吸をする
- バタフライの足の使い方ができる
- 空中へ飛び出す
- 雑食
そう、クジラ類です。彼らの尾びれは水中に対して尾が水平にあるため、ドルフィンキックを得意とし、泳ぎを選ぶなどの遊びもあります。
また、肉食であることから、ウェディが魚を食らう理由もわかります。
ちなみにサメ類は、魚類であるためエラ呼吸をします。尾が垂直であるため、尾を左右にふる動きをとります。いわゆるドルフィンキックができないわけです。
クジラ類は足が退化した後もあり、仮に足を使えたならと考えるとすんなり想像もしやすいです。
そしてクジラ類の中でも、クジラは動物性プランクトンを捕食し、シャチはクジラを捕食するのでこの2種は除外されると考えます。
残るイルカはアジやサバなどの青魚を捕食します。
このことから考えるとウェディはイルカが生物的にモチーフになっているといえるのではないでしょうか。(背びれが1つしかイルカは持たないことが気になりますが)
しかし、食卓にのっていたのはタチウオに似ていました。
タチウオは水深100mほどの深さに生息します。イルカは100mまで潜水することは稀ですができなくはありません。タチウオはアジやサバとは味わいが違いますが、進化の過程でグルメになったのでしょうか。
イルカはまた、血中酸素濃度を極端に高くすることにより10~15分ちかくの潜水時間を獲得します。ウェディは、おそらくイルカのように肺に取り込む空気の量が多いので、顔をつけたままの泳ぎもできるのだと思います。
また、ウェディ♀は乳もやや発達していることから、ウェディは哺乳動物である可能性が濃厚です。少々こぶりであるためひょっとしたら、社会に適応するためにファッションとして胸のあたりを隠している可能性も疑えなくはないです。
この部分については要研究の余地がありますので、脱衣に協力してくれる方がいればうれしいんですけどネ・・。
話を戻すと、ウェディの元になった魚モデルはイルカであるといってもいいのではないでしょうか。
********************************
>>脚注
@魚の生理学
http://www2.kaiyodai.ac.jp/~tarimoto/fishswim.pdf
@魚の泳ぎ方
http://www.book-navi.com/zatugaku-club/bn/2-11.html
@マグロの泳ぎ方
http://www.naturetech-db.jp/contents/view/115
@シャチの食事
http://suizokukande-asobo.net/14.html
@イルカの食事
http://www.marine-world.co.jp/er/topics/1991_03.html
@イルカの潜水・呼吸時間
http://www.dolphindive.jp/labo/dol4.htm
http://www.marine-world.co.jp/er/topics/1994_07.html
@タチウオの写真