エセ科学用語だった「ゲーム脳」その1
ゲーム脳乙という言葉があります。
これに基づきゲーム脳を調べてみたら、なかなかのオカルティックというか、超科学分野だったので紹介してみたいと思います。
そして、この記事にはゲーム脳が否定されたという事実を風化させないことも目的です。
【ゲーム脳を調べることにした理由】
まずは「ゲーム脳乙」の一般的な意味から。
使われるシーンは、ゲームのやりすぎで、現実と仮想世界の区別がつかなくなり、トンデモ理論を展開したときなどによくつかわれます。
ゲーム脳(であるので、)乙(お疲れ様でした)という意味です。
しかし、ゲーム脳ってそもそも何のことなのかわかってない人が多く、ほとんどの人は言葉の響きだけでその意味を定義し使っています。
言葉の意味が広がって変化するのはしばしばみられることなのですが、私は意味を分からずに言葉を使っている人に対して、正確に使ってほしいという気持ちが強い性格なので、ゲーム脳について調べてみました。
(©ゲーム脳とは)
【ゲーム脳のはじまり】
そもそもゲーム脳ってなんぞやってところです。
いつもお世話になってるウィキウィキ先生に聞いてみました。
ゲーム脳(ゲームのう)は、日本大学文理学部体育学科教授の森昭雄が、2002年7月に出版した著書『ゲーム脳の恐怖』(NHK出版)において提示した前頭前野のβ波が低下した状態を表す仮説を示した造語である。
冒頭からがっつりエセ科学だと否定されましたが、後世ゲーム脳がエセ科学だと認識している親世代はほぼいません。
なぜなら「ゲーム脳という言葉は都合がいい」からです。
(現在では、ゲーム脳はがっつり反論され、ゲーム脳の基礎になった考え方を示した川島教授はゲームによる脳の活性化分野でよく知られるようになりました)
【ゲーム脳の都合のよさ】
ゲーム脳が都合の良い背景には、「ゲームをしすぎるとゲーム脳になり、正常な判断ができなくなる」という日本大学の森教授の専門用語の誤認・そしてマスコミの煽りが真実になってしまったことがあります。
【ゲーム脳のしくみ】
森教授によれば、ゲーム脳というのは、冒頭にもあったように、
前頭前野のβ波が低下した状態
とされています。
なぜ、これが問題かというと、彼の説にのっとると、
β波がα波と近づいている状態は”認知症患者”の脳波と同じであり、脳が思考を停止している状態
だからです。
つまり、前頭前野は感情の抑制や判断能力を司る部分なので、この場所の働きが悪くなるのは社会生活に異常をきたすとされたのです。
とここまでが森教授の当時の主張であり、実際のゲーム脳については次記事に送ります。
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画像http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E8%84%B3