おみその脳みそ

猫や時事ネタや、ネトゲや仕事で使えるコミュニケーション術を扱います。

渋谷区庁舎建て替え(その2)

前回の続き。

実は渋谷の地形は「谷」です。若者の活動拠点は「坂」にありますが、待ち合わせ場所となる駅前広場は「谷底」です。その谷底に蓋をしその上に街が乗っかっています。あみをかけるように坂が広がります。
ご存知の通り、谷底には地下鉄によって人が通る階層が地下レベル6階まで通ってます。
大雨が降るとマンホールから地表下で冠水した水が噴き出すこともあります。しかし、近年高層ビルの建設予定が谷底に大量に予定されています。

渋谷が「谷」だと理解しながら生活する人は地盤が陥没するかもしれないと思いながら谷に通います。オフィスで暮らしている人もいます。
その不安を無視し、高層ビルを当然のごとく建てまくる。さらに人を誘致する。いつか住民は地下へまっさかさま。それが新しい町おこしなんですかね。

ちなみに前回の渋谷区庁舎の近くのNHK放送センターも建て替えが決定しているため、代々木公園向かいの一角は大きく変わることになります。(*1)
谷底にも高層ビル。坂にも高層ビル。坂上にも高層ビルです。そしてすべての生活水、人による荷重が将来は倍以上に増えることは素人でもわかります。それを支える力が渋谷にあるのか、高いビルに吸い込まれる人たちを見ながら頭をかしげるばかりです。

1970年代の高度経済成長期を支えてきたビルを老朽化を理由に破壊し、ビル環境に変化することこそがモダンで革新的とする。オリンピックに合わせた高層ビル建設ラッシュを見ていると、そんな価値観を押し付けられている気がします。

これが新しい街のあり方なのでしょうか。
ヨーロッパ諸国の歴史的建造物への配慮を見ていると、ビルマンとして渋谷の町おこしに疑問です。
渋谷の失敗を糧に環境に配慮した街づくりを次の開発者は検討してほしいところです。これに付随すると橋の話もでてきますが、それはまたどこかで。

【以下、引用元】

(*1)http://www.decn.co.jp/?p=4079
NHK工事計画・日刊建設工業新聞2014.01.17
(*1`)http://building-pc.cocolog-nifty.com/helicopter/2014/01/34002020-efb9.html
東京遊覧飛行
NHK放送センター建て替えは2020年着工2025年竣工予定。